過去の大会

第11回研究大会(2016年開催)のお知らせ

日時: 2016年5月21日(土)、22日(日)
場所: 國學院大学 渋谷キャンパス
アクセス: 渋谷キャンパスアクセスマップ

参加費

正会員: 1,500円(2日間)
非会員: 1,500円(1日につき)
学生・大学院生: 500円
懇親会: 4,000円 当日参加可能

タイムテーブル

1日目 2016年5月21日(土曜日)

12:00 – 受付 (5号館2階)
13:00 – 17:00 シンポジウム (5202教室)
17:15 – 18:15 総会 (5202教室)
18:30 – 20:00 懇親会 (生協メモリアルレストラン)

2日目 2016年5月22日(日曜日)

08:45 – 受付 (1号館1階)
09:00 – 11:50 一般研究発表 (1号館1階)
11:30 – 12:30 昼休み
12:30 – 14:30 若手シンポジウム (1105教室)
14:45 – 16:15 学会10周年記念フォーラム (1105教室)
*日曜日は生協が開いておりません。昼食はご持参いただくか、学外にてご購入ください。

大会テーマ
「人間にとって学びとはなにか ― 未曾有の教育危機に直面して」

実行委員長: 宮坂 琇子
大会長: 古沢 広祐

シンポジウム

5月21日13:00 – 17:00 (5202教室)

司会
宮坂 琇子 (東海大学名誉教授/教育心理学)
小原 由美子 (東京成徳大学/子ども学)

講演者 (講演順)
第1報告 (13:15 – 13:55)
「人間とは何か ― ヒトの育ちをサルから考える」
木村 光伸 (本学会副会長・名古屋学院大学授/霊長類学)
第2報告 (13:55 – 14:35)
「子どもの危機・教育の危機・社会の危機 ― 新自由主義と「教育再生」批判」
佐貫 浩 (法政大学/教育行政学)
第3報告 (14:35 – 15:15)
「人間にとって学ぶとは ― 教育の根源を問う」
堀尾 輝久 (本学会会長・東京大学名誉教授/教育思想)
休憩 (15:15 – 15:30)
総合討論 (15:30 – 17:00)

学会10周年記念フォーラム
この10年の試みから総合人間学における〈総合〉を問う

5月22日14:45 – 16:15 (1105教室)

司会
穴見 愼一 (立教大学非常勤/環境思想)

報告者
上柿 崇英 (大阪府立大学/環境哲学)
長谷場 健 (日本医科大学/社会医学)
大倉 茂 (立教大学非常勤/哲学)

若手シンポジウム
「〈病〉から考える社会と人間」

5月22日12:30 – 14:30 (1105教室)

司会
鈴木 朋子 (お茶の水女子大学非常勤/日本倫理思想史)

報告者
第1報告 (12:40 – 12:55)
「〈病〉とセクシュアル・マイノリティ」
堀川 修平 (東京学芸大学大学院連合学校博士課程/ジェンダー・セクシュアリティ教育)
第2報告 (12:55 – 13:10)
「山村における〈病〉に対する相互扶助」
林田 朋幸 (東京農工大学大学院博士課程/農村社会学)
第3報告 (13:10 – 13:25)
「子どもの健康を測るとはどういうことか?」
須藤 茉衣子 (津田塾大学大学院後期博士課程/疫学・公衆衛生)

一般研究発表

2016年5月22日09:30 – 11:30

A会場

「人間と教育・学び」(1102教室)
座長
田中 昌弥 (都留文科大学/教育学)
水崎 富美 (女子栄養大学/教育学)
A-1 (09:30 – 09:55)
「現代教育におけるイギリス労働者の自己教育運動の理念的意義」
藤原 敬 (立教大学大学院文学研究科/教育学)
A-2 (10:00 – 10:25)
「イギリスの特別支援教育政策の変遷 サッチャー政権からキャメロン政権まで
― インクルーシブ教育の行方」
野口 友康 (東京大学大学院総合文化研究科博士課程)
A-3 (10:30 – 10:55)
「人間学から児童学へ ― そして児童学から人間学へ」
小田切 忍 (聖徳大学児童学部/社会福祉・児童福祉)
A-4 (11:00 – 11:25)
「人類進化における教育、分業、協同育児の共進化」
竹ノ下 祐二 (中部学院大学/霊長類学)

B会場

「人間を取りまく環境の問題」(1103教室)
座長
山村(関) 陽子 (長崎大学/環境倫理学)
片山 善博 (日本福祉大学/哲学)
B-1 (09:30 – 09:55)
「高度経済成長期における開発政策の影響
― 東京湾岸、浦安地域の事例を中心に」
佐野 和子 (國學院大学大学院経済学研究科)
B-2 (10:00 – 10:25)
「ワシントン条約における政策手法の考察」
高橋 雄一 (國學院大学大学院博士課程/環境経済)
B-3 (10:30 – 10:55)
「病気概念の主観性および人間学的基礎」
中澤 武 (明海大学/医療人文学)
B-4 (11:00 – 11:25)
「思想としての「のみ込み」と生物世界の初期進化」
岩田 好宏 (子どもと自然学会顧問/環境教育・人間学)

C会場

「人間の思想・宗教」(1104教室)
座長
河上 睦子 (相模女子大学名誉教授/哲学)
木村 武史 (筑波大学/宗教学)
C-1 (09:30 – 09:55)
「大衆国家におけるメリトクラシーによるエリートの非「人」化
― ヒトの「人」への変換の困難さについて」
金子 聡 (無所属/教育学)
C-2 (10:00 – 10:25)
「下程勇吉の人間学の再評価と現代的意義
― 「世代間倫理」との接点を考える」
竹中 信介 (麗澤大学大学院博士後期課程/死生学・人間学)
C-3 (10:30 – 10:55)
「民主主義の行方 ― 問われる民主主義国家の主権者の選択とその方向性」
漆田 典子 (人間を考える会/人間研究)
C-4 (11:00 – 11:25)
「無力な人の力:トラウマの時代におけるG.ルオーの再解釈」
高橋 在也 (東京農工大学非常勤/社会教育学)
C-5 (11:25 – 11:50)
「21世紀の宗教改革の必要性」
道正 洋三 (総合人間学会会員/宗教思想)

第10回研究大会(2015年開催)のお知らせ

日時: 2015年6月6日(土)、7日(日)
場所: 津田塾大学 小平キャンパス

参加費

正会員: 1,500円(2日間)
非会員: 1,500円(1日につき)
学生・大学院生: 500円
懇親会: 4,000円 当日参加可能

タイムテーブル

1日目 2015年6月6日(土曜日)

12:00 – 受付
12:30 – 13:30 総会
13:45 – 15:45 第10回大会記念フォーラム
16:00 – 18:00 若手シンポジウム
18:30 – 20:00 懇親会

2日目 2015年6月7日(日曜日)

09:00 – 受付
09:30 – 11:30 一般研究発表
11:30 – 12:30 昼休み
12:30 – 17:00 シンポジウム

大会テーマ

「転機に立つ人類社会 ― グローバル化のなかのコミュニティ・共生を問う」

(6月7日12:30~17:00 / 1号館1111教室)

シンポジウム趣意書

大会実行委員長 古沢広祐

総合人間学会の設立時、「……人類は、高度の物質文明を発展させながら、向うべき目標を見失い、自ら作り出したカオスの中に、当てもなく、さまよっている……人間を全体として見直し、文明のありようを根底から再検討するために現代の科学と哲学の精華を集め、自由で心ゆたかな共同討議の場を作ろう……」(設立趣旨、2006年)としてスタートした。これまでの研究大会では、環境破壊、生命倫理、戦争と平和、進化と人間、3.11震災・復興、人間の関係性、競争社会の歪などをめぐって、幅広い視点から本質の究明に取り組んできた。しかし、現実の世界はさらなる混迷を深め、いっそうのカオス状態に陥っているかにみえる。

20世紀末の冷戦時代(東西対立)を超えて、人類は地球的スケールで一丸となって貧困や環境破壊の難問に対峙する新時代の幕開けを迎えるかにみえた。だが21世紀の現実世界は、反転の様相を呈し始めている。9.11同時多発テロ(2001年)、世界通貨危機(リーマンショック、2008年)、不平等(貧富)の拡大、内戦と国家対立への傾斜、グローバル市場競争の激化と地方(地域コミュニティ)の衰退など、時代は逆回転を始めたかのようだ。

2015年度は第10回研究大会を迎えることもあり、本大会ではあらためて“人類社会は今どのような転機に立っているのか”、混迷を深めつつある人間社会と世界をどうとらえ、人類の行く末をどう展望するかについて、その手がかりを「コミュニティ」「共生・協同」「グローバル化」というキーワードのもとに探り、現状打開の道筋を見出したい。

第10回研究大会シンポジウムが開催される2015年は、世界史的な流れの中で注目すべき年となる。今年9月に開催される国連総会にて、かつて2000年国連総会を契機に定められたミレニアム開発目標(MDGs:2015年開発枠組み)から、新たに「持続可能な開発目標」(SDGs)が定められる見込みなのである。ふり返れば、冷戦体制終結後の1992年地球サミット(国連環境開発会議)を転機に、世界は南北問題(途上国の貧困解消)と地球環境問題を克服すべく地球市民的な連帯への歩みを始めたのだった。その1つの流れが開発目標を軸としたMDGsとして進行し、2015年以降はより普遍的な目標SDGsとして新段階を迎えようとしているのである。

しかし、SDGsへの道すじは困難をきわめている。現実世界はグローバリゼーションの波(市場原理主義の台頭)に翻弄され、貧富の格差は国内外で深刻化し、気候変動や生物多様性の危機的事態は改善どころか悪化の一途をたどっている。本シンポジウムでは、矛盾の根源を明らかにして、平和と環境共生を実現する世界をどう創り出せるか、ローカルからグローバルまで多角的な視点から掘り下げて議論していきたい。

司会
古沢 広祐 (國學院大學・環境社会経済学)
北見 秀次 (津田塾大学・哲学/社会思想)

講演者 (五十音順)
宮本 憲一 (本学会顧問・元滋賀大学学長・財政学/環境経済学)
津田 直則 (共生型経済推進フォーラム代表・桃山学院大学名誉教授・経済学)
澤 佳成 (東京農工大学・環境哲学)

 

第10回大会記念フォーラム

6月6日13:45~15:45 / 1号館1111教室

第10回大会記念フォーラム趣旨

堀尾輝久(本学会会長)

今年は学会発足以来10年目の記念すべき大会です。この聞の本学会の歩みをふり返り、今後の展望を掴むために、初代会長小林直樹先生と第二代会長小原秀雄先生をお招きし、発会以来会長を支え、運営委員会を担われてきた岩田さんと尾関さんと三浦さんにも参加していただいてお話を伺うことにしました。3代目の堀尾が司会を務めます。フロアーからも、特に若い会員の方からの討論参加を期待しています。

小林先生は憲法学者、法哲学者として研究の第一線を担われ、法と社会と人間の問題を探求し(「法の人間学的考察」)、さらに欲望や暴力の問題を見据えた人間理解にたつ平和の思想を深め、アクチュアルな課題を軸に総合的人間研究を進め、学会の創設、発展に尽くされてきました。

小原先生はアフリカをフィールドとする動物学者として哺乳類の生態と進化の研究を通して「ひとが人となる」プロセスを探り、それを「自己家畜化論」として展開され、さらに「人類は絶滅を選択するのか」は警醒の書として、そのインパクトは生物学を越えて人文、社会科学に及んでいます。

岩田好宏氏は高校の理科教師で生物教育、環境教育に取り組み、小原、柴田義松、佐竹幸ーの諸氏と人間学研究所を創り、さらに小林先生も加わって綜合人間学研究会を立ち上げ、その発展的解散を経ての、本学会の創立にかかわり、初代の事務局長を務め、現在も理事として学会を支えてこられました。

尾関周二氏は初代の学会誌編集委員長として学会創設を支え、現在は副会長として学会の牽引役を果たしています。言語哲学が専門でコミュニケーションと労働の問題に取り組み、環境哲学を通して総合的に現代社会と自然と人聞の問題を共生、共同の観点から捉えようとしています。

三浦永光氏は哲学、社会思想史の研究者として、広くヨーロッパと日本の近代思想を研究され、戦争と平和の問題にも発言されています。そのロック研究や内村鑑三研究にも人間への総合的関心が活かされています。学会では研究企画推進委員会をリードし、学会誌の編集に貢献してきました。

堀尾は政治思想から教育哲学へと関心を移しながら、人間と教育と政治の問題を、人聞の成長発達を軸とする発達教育学として構想し、人聞の綜合的研究に寄与したいと思っています。地球時代としての現代をどう捉え、どう生きればよいか、人間と自然、平和と共生は私たちの共通の課題意識です。

本学会には研究・談話委員会が主宰する談話会や研究会があり若手研究者の会ももたれています。また個別テーマの研究会(例えば自己家畜化研)もあり、日常的な研究交流が期待されています。これら研究会にはいずれも綜合人間学とはなにか、その対象と方法を探ろうと言う問題意識が共有されています。それぞれの専門学の成果に学び、その限界をどう乗り越えるか、越境した研究交流から先ずは始めようという共通の意識とともに、綜合の方法もまたとりあえずは多様であり、それだけに貧欲さと寛容さが必要なのだと思っています。それぞれの専門のその学の始まりに立ち返って学問史を辿ってみる事も新たな綜合ヘ向けての大事な研究作業であろうと考えています。

司会
堀尾 輝久 (本学会会長)

発題者 (予定)
小林 直樹 (名誉会長)
小原 秀雄 (名誉会長)
尾関 周二 (副会長)
三浦 永光 (元研究企画推進委員長)
岩田 好宏

指定討論者 (予定)
上柿 崇英 (理事・運営委員)
古沢 広祐 (理事・運営委員)

 

若手シンポジウム
「〈老〉と〈幼〉から考える人間の主体性」

(6月6日16:00~18:00 / 1号館1111教室)若手シンポジウム趣意書

若手シンポジウム趣意書

若手シンポジウム企画委員会

これまで若手シンポジウムは、第8回大会では〈老〉、第9回大会では〈幼〉を主題として扱った。そこで今大会は、これまでの2回のシンポジウムを踏まえて、〈老〉と〈幼〉を主題とする。これまでのシンポジウムのなかで浮かび上がった論点のひとつは、現代社会において、人間が人生における諸段階すべてで主体的に生きることの難しさである。言い換えれば、人間の尊厳を発揮することの難しさであり、個を尊重することの難しさである。現代社会において問題化されている学校教育の問題や福祉施設の問題を考えても同様のむずかしさに向き合わねばならない。

そこで今回のシンポジウムは、「〈老〉と〈幼〉から考える人間の主体性」をテーマとして議論したい。少子高齢化社会といわれ、〈老〉と〈幼〉が同時に問題化されながらも個別に語られがちな現状のなかで、〈老〉と〈幼〉を同時に議論の俎上にのせる意義もあるだろう。

専門的な知見を備えた者同士が現代的な問題意識から人間学的な問いを共有することでこそ総合がなされると捉え、今年度も会員の皆さんと問いを共有したい。身近なテーマでもあるので、ぜひ積極的に参加いただければ幸いである。

司会
大倉 茂 (東京農工大学非常勤講師・社会哲学)

報告者
福井 朗子 (山梨大学非常勤講師・日本思想)
田中 千賀子 (東京家政大学助教・日本教育史/美術教育)
藤原 敬 (立教大学大学院博士課程・教育哲学)

 

一般研究発表

6月7日09:30~11:30

A会場『政治・社会』(7号館 7308教室)
座長
河上 暁弘 (広島市立大学・憲法学)
上柿 崇英 (大阪府立大学・社会哲学)

A–1.「「積極的平和主義」と「消極的平和主義」―「戦争の放棄」こそ平和の理念」
漆田 典子 (人間を考える会・人間研究)
A–2.「闘技的民主主義論における他者の位置付け、差異の承認へ」
佐藤 竜人 (東京農工大学・環境政治思想)
A–3.「なぜ「共感」という言葉は多用されるようになったのか―新聞言説および最近の学術論文の言説から」
高橋 在也 (千葉大学・社会思想)、七星 純子 (千葉大学大学院博士課程・ケア論)
A–4.「メリトクラシーが持つ社会秩序の破壊作用」
金子 聡 (無所属・教育学)

B会場『人間学』(7号館 7309 教室)
座長
河野 勝彦 (京都産業大学・哲学)
太田 明 (玉川大学・教育哲学)

B–1.「総合人間学の先駆者としてのマルクス―「唯物史観」と〈自己家畜化〉論との連関の視座から」
穴見 愼一 (立教女子短期大学非常勤・環境思想)
B–2.「マックス・シェーラーの「人間」概念再考―ニヒリズムと動物化の狭間で」
岩内 章太郎 (早稲田大学・現象学/近代哲学)
B–3.「遺族ケアについての哲学的試論:故人とのつながりを維持すること」
片山 善博 (日本福祉大学・哲学)
B–4.「傷つきやすさ(vulnerability)の価値」
中澤 武 (明海大学・医療人文学)

C会場『教育・科学・学問』(7号館 7310教室)
座長
下地 秀樹 (立教大学・教育学)
田中 昌弥 (都留文科大学・教育学)

C–1.「学校における子ども・若者の学習における総合とは」
岩田 好宏 (子どもと自然学会顧問・環境教育/人間学)
C–2.「安藤昌益の学問批判―知覚の方法を手掛かりに」
岩村 祐希 (東洋大学大学院研究生・日本思想/人間学)
C–3.「科学価値中立説はただしいか」
宗川 吉汪 (生命生物人間研究事務所・生命科学)
C–4.「子どもの権利の教育法哲学的分析」
宮盛 邦友 (学習院大学・教育学)

D会場『環境・文化』(7号館 7311教室)
座長
木村 光伸 (名古屋学院大学・人類学)
木村 武史 (筑波大学・宗教学)

D–1.「現代アフリカにおける大型野生動物絶滅の構造的な理由の考察」
中村 千秋 (酪農学園大学/ NPO法人サラマンドフの会・環境思想)
D–2.「マレーシアにおける水資源開発と先住民の権利」
東 修 (広島大学・環境システム学/環境工学)
D–3.「現代日本人の宗教観と救済観―〈無宗教的〉日本人における救済の可能性」
石井 健登 (玉川大学大学院修士課程・人間学)

 

第9回研究大会(2014年開催)のお知らせ

日時: 2014年6月7日(土)、8日(日)
場所: 東京医科大学

参加費

非会員: (1日につき) 1,000円
正会員: 1,500円
学生・院生: 500円
懇親会: 4,000円

タイムテーブル

1日目 2014年6月7日(土曜日)

11:30 – 受付
12:00 – 12:45 総会
13:15 – 15:40 一般研究発表
16:00 – 18:00 若手シンポジウム
18:30 – 20:30 懇親会

2日目 2014年6月8日(日曜日)

09:30 – 受付
10:00 – 12:00 シンポジウム(前編)
12:00 – 13:00 昼休み
13:00 – 16:30 シンポジウム(後編)

大会テーマ

「成長・競争社会と〈居場所〉」

シンポジウム趣意書

現在、アベノミクスのかけ声のもと、〈いわゆる〉失われた20年を取り戻すべく、経済成長 を推し進めるさまざまな政策が打ち出されている。このことが人間や社会にどのような影響を及ぼすのかを考えることも必要であるが、こうした政策がとられる ことの背景にある暗黙の了解(いわゆる経済成長と競争を是とする考え方)が何を意味しているのかを問い返すことがさらに必要となるだろう。
アベノミクスには、よく言われるように、生産性の向上が雇用環境を改善するという考え方がある。大企業が生産性を向上させ(その中には人件費の削減も含 まれているのだが)国際競争力をつけ成長した結果としてその恩恵は一般の働き手にももたらされ、賃上げが起こるというものである。しかし、生産性が低い部 門(たとえば農業など)は切り捨てられてもよいのか、あるいは国際競争力を持たない(持つことができない)人々は、こうした意味での成長と競争に彩られた 社会の中で居場所を失ってもよいのか、という疑問が生まれる。失われた20年とは何を意味しているのであろうか。豊かな自然、地域社会の結びつき、支えあ う仕組みなど、生活の基盤となるものが失われたということではないか。自然環境破壊や、貧富の格差、包摂と排除は急速に進んだように思われる。このことを 推し進めてきたのが、〈いわゆる〉成長・競争社会であったのではないか。成長・競争社会がもたらすものは貧富の格差の無限の拡大であるという指摘は、19 世紀の初めにヘーゲルがすでに行っている。私たちは〈いわゆる成長・競争〉を括弧にいれて、あらためてこの間失われてきたもの、新たに再生されるべきもの を考えていく必要があるだろう。経済成長なき社会のポジティヴな意味も考える必要があるだろう。地球は資源だけでなく、生態系としての限界に達している、 ということが言われている。また雇用の流動化と人件費の削減やグローバル人材(競争力を持った人材)養成の急速な推進は、人間的な限界(失業・非正規雇用 の増加、社会的排除、精神疾患・自殺の増加など)に達しているのではないか、とも考えられる。このことは、教育や学校の中での排除や選別、あるいは引きこ もりなどの問題にまで広がっているように思われる。東日本大震災をきっかけに起こった原発事故の問題は、いわゆる経済を成長させる社会ではなく、それとは 異なるライフスタイルや仕組み(相互扶助や分配や承認の仕組みなど)を構想するきっかけを与えたはずである。
さて、人間的な限界を示しているものの一つに、人間の居場所の喪失という問題がある。居場所とは、人が、世間、社会の中で、落ちつくべき場所、安心して いられる場所ということである。もちろん住む場所も含まれるが、自尊感情や自己肯定感、安心感や帰属感などが持てる空間である。共感や承認に基づく時間と 空間が保てる場といってもいいかもしれない。人間は、社会的存在として、どこかに自らの居場所を求める(たとえば若者のネット空間など)のではないか。し かし、競争を強制される成長社会(管理社会・監視社会)の中で、こうした場を持つことが難しくなっている。あるいはこうした場を持てたとしても、それ自体 が管理と監視の枠組みに取り込まれてしまう。成長には成熟するという意味もある。人間の成熟をもたらす場としての〈居場所〉とは何かを問うという視点か ら、改めて成長・競争社会のあり方を問い直すことができるのではないか。
シンポジウムでは、経済・教育・哲学の視点から、この問題に迫っていきたい。

大会実行委員長 片山 善博

司会
片山 善博 (日本福祉大学・哲学)
三浦 永光 (津田塾大学名誉教授・哲学)

講演者 (五十音順)
荒木田 岳 氏 (福島大学・地方制度史)
太田 明 氏 (玉川大学・教育学)
北見 秀司 氏 (津田塾大学・哲学)
玄田 有史 氏 (東京大学・労働経済学)

 

若手シンポジウム

1日目 2014年6月7日(土曜日)16:00~18:00

若手シンポジウムテーマ

「現代社会における子どもと環境のあり方」

若手シンポジウム趣意書

本シンポジウムは、子どもをめぐる諸問題を題材とするが、たんに「子ども論」「子育て論」 を論じる場を目指しているのではない。そうではなく、目指すのは、子どもという存在や子育てという営みについての様々な問題の検討を通してこそ見えてくる ような、われわれの社会の持つ問題点と可能性を言葉にしていくことである。菅原氏は、司法における近年の家族法解釈の変化を鍵にして、今日の「家族」的関 係をどう捉えられるのかという問題提起をしている。東方氏は、子どものいる生活空間と都市化の関係を切り口に、「自発的な自己抑圧」という精神の自己規制 の深刻さを問題化する。増田氏は、人間がその生涯で他者と「居合わせる環境」が孤立無縁にならないための倫理として、自己完結した近代的個人の倫理ではな く、時間性や場所性を備えた倫理のあり方を模索し、そうした倫理への問いを子育ての根幹に位置づける。七星氏は、子育ての経験を複数の人びと(いわゆる 「夫婦」やパートナーを含む)で共有する意味を、子育て負担の軽減としてだけでなく、非暴力の文化形成の原動力として見直せるかどうか、その可能性を探求 する。社会にとっての子どもの意味は、「子どもの誕生」と呼ばれる近代が始まって以来ずっと議論されている問題ではあるが、新たなアップデートを必要とし ていると筆者は感じる。子どもにすこしでも関わる人びとが日々感じている実感と、新しい社会状況の考察から練られる新しい思考が平等に交流することこそ、 今後の子どもをめぐる問題の解決の上でも、社会の新しい展望を持つ上でも必要となってくるはずだ。本シンポジウムでは、法・心性・環境倫理・平和のための 哲学、これらの領域を横断しながら、子どもにまつわるありふれた経験の意味を思わず見つめ直せるような、そしてわれわれの社会のあり方をもう一度見直せる ような発見ができる時間になればと願っている。

若手シンポジウム司会 高橋 在也

司会
高橋 在也 氏 (東京農工大学非常勤講師・社会思想史)

講演者 (発表順)
菅原 由香 氏 (日本文化大学非常勤講師・法学)
東方 沙由理 氏 (立教女学院短期大学非常勤講師・環境思想)
七星 純子 氏 (千葉大学大学院博士課程・ケア論)
増田 敬祐 氏 (東京農工大学非常勤講師・環境倫理学)

 

一般研究発表

1日目 2014年6月7日(土曜日)13:15~15:40

A会場『現代社会・経済』
座長
柳沢 遊 氏 (慶應義塾大学・経済学)
西原 誠司 氏 (鹿児島国際大学・経済学)

A‐1.「哲学者ヘーゲルの方法―現代経済学批判への応用の可能性」
佐野 正晴
A‐2.「「自由」と「規制」―概念の統一を求めて」
漆田 典子
A‐3.「異文化交流において蘇る古典」
古川 範和
A‐4.「E. F. シューマッハーにおける現代経済学の人間学的考察」
三浦 永光

B会場『教育・法制度』
座長
近藤 幹生 氏 (白梅学園大学・保育学)
阿部 信行 氏 (白鷗大学・法哲学)

B‐1.「子ども・若者の成長にともなう学びに対する期待の変化にそくした学習指導法について」
岩田 好宏
B‐2.「従来型「第三の道」の再検討―小玉重夫の「教育の公共性」論の意義と限界」
金子 聡
B‐3.「トマス・ホッブズの国際関係思想―国際平和論の視点から」
大平 道広
B‐4.「年長少年に対する死刑」
菅原 由香
B‐5.「「日本国民」の資格と血統主義の採用―国民統合における家・戸籍・国家の連繋」
遠藤 正敬

C会場『メディア・経験』
座長
木下 康光 氏 (同志社大学名誉教授・文学)
下地 秀樹 氏 (立教大学・教育学)

C‐1.「教育人間学におけるNarrative Inquiryの可能性」
田中 昌弥
C‐2.「コミュニケーション技術としての3Dプリンタ―ベンヤミンとボードリヤールの視点から」
吉田 健彦
C‐3.「人はなぜ洞窟で絵を描き始めたのか―絵画と現代」
横湯 久美
C‐4.「人間と経験―イマヌエル・カント『純粋理性批判』における総合の方法を通じて」
永谷 敏之

D会場『環境・自己家畜化』
座長
長谷場 健 氏 (日本医科大学・社会医学)
戸田 清 氏 (長崎大学・環境社会学)

D‐1.「日本の「場」の思想」
福井 朗子
D‐2.「〈自己家畜化〉論の環境哲学的展開の可能性を探る―「生命のフェティシズム」批判の問い直しを通じて」
穴見 愼一
D‐3.「人類の家畜化と戦争―「家畜化した文明人は平和主義者たらざるをえない」というフロイトのテーゼをめぐって」
飯岡 秀夫
D‐4.「『自然真営道』「大序」巻における人の生死の扱われ方―安藤昌益の自然における人間の位置づけのために」
岩村 祐希

 

第8回研究大会(2013年開催)のお知らせ

日時: 2013年6月8日(土)、9日(日)
場所: 名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎翼館
(アクセス: http://www.ngu.jp/outline/access.html)
参加費:
非会員: (1日につき) 1,000円
正会員: 1,500円
学生・院生: 500円
懇親会: 4,000円

タイムテーブル

1日目 2013年6月8日(土曜日)

12:15 – 受付
12:45 – 13:30 総会
14:00 – 16:00 一般研究発表
16:15 – 18:15 若手シンポジウム
18:30 – 20:00 懇親会

2日目 2013年6月9日(日曜日)

09:30 – 受付
10:00 – 12:20 シンポジウムI
12:20 – 13:20 昼休み
13:20 – 16:30 シンポジウムII

大会テーマ

「人間関係の新しい紡ぎ方―3.11を受け止めて」

シンポジウム趣意書

東日本大震災(3.11の悲劇)は単に自然災害と20世紀的技術のシンボルともいえる原発がもたらした災害、そしてそれに随伴する人間の生活基盤への被災という災害論を超えて、われわれに自らの役割を再考することを迫った。開発と拡張の世紀を終えて、生活の質を問い直し、膨張する世界人口の中で新たな論理を構築すべき21世紀という構図は、3.11によって脆くも崩れ去ってしまった。3.11は既存の知の体系に対して根底からの疑問と反省を投げかけたのである。われわれが科学技術や産業構造、ひいては人間らしい生活構造に対して抱いていた理性ある存在としての人間らしさは根底からの批判に晒され、再生への道のりは遠いものとなった。そのような社会的環境の激変に呼応するように、人間関係の再生や新しい結びつきが模索され、「絆」という言葉が象徴するように、人と人との関係の結び直しに新しい人間社会の構築のための中心的な課題が見出されるというような主張が声高に語られている。しかし、「絆」は誰かが意図的に、あるいは操作的に繕うような性質のものではなく、個々人の社会的な生活を通して形成されてきた創造的象徴であって、「さあ、みんなで絆を取り戻そう!」などというようなものでもなければ、ヴォランティアが仲介するようなものでもない。いや、それ以前にわれわれの前には、多くの犠牲者とともに災害で家族を失い、自ら辛酸をなめた多くの被災者という名の当事者が存在する。その苦悩を、共に生きる世代のわれわれはどのように共有することができるのか、そしてその先にどのような未来を展望することができるのかということを考えながら、あまりにも過酷な現実を前にして立ち尽くすしかないのである。
しかし、現実に背を向けることはできない。人間関係を新たに紡ぎ直すための手がかりを復興という人間自らの行動を通して、またそれを支える新たな知の体系の構築を通して見出していかねばならない。そもそも生物的存在として自らを認めつつ、人間特有の社会性を獲得し、その上に人間社会を構築してきたわれわれが目指す、次なる生活とは如何なるものであろうか。すえに生物的な基礎から遊離した文明を、われわれはどのように評価し、再創造することができるのか。われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのか。どのような道に次の時代への希望を見出すことができるのか。突きつけられた課題は大きく重い。今回のシンポジウムでは3.11を契機に再考を求められている人間関係そのもののあり方を突き詰める議論を沸騰させたい。

大会実行委員長 木村 光伸

シンポジスト

第1報告:「人間の絆の根底を考える」
岩田 靖夫 氏 (東北大学名誉教授、仙台白百合女子大学名誉教授(哲学))

第2報告:「子どもと青年、家族が出会った複合災害―語ること・語らないこと、聴くことの意味」
横湯 園子 氏 (元中央大学教授、元北海道大学教授、臨床心理士(教育心理学))

第3報告:「祭りと縁―”ともに在ること”の考察」
竹内 潔 氏 (富山大学人文学部准教授(文化人類学))

第4報告:「中山間地域の地域振興、6年間の実習から」
杉山 光信 氏 (明治大学文学部教授(社会学))

総合討論

渡邊 毅 氏 (椙山女学園大学名誉教授(人類学))
片山 善博 氏 (日本福祉大学准教授(哲学))

司会

木村 光伸 氏 (名古屋学院大学リハビリテーション学部教授(霊長類学))
尾関 周二 氏 (東京農工大学名誉教授(哲学))

なお、情報は随時更新してまいります。

 

第7回研究大会(2012年開催)のお知らせ

日時: 2012年5月26日(土)、27日(日)

場所: 日本大学文理学部桜上水キャンパス

アクセス1(キャンパスまで): http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access_map.html

アクセス2(キャンパス内部): http://www.chs.nihon-u.ac.jp/about_chs/campus_map.html

参加費:
参加費:
非会員: (1日につき) 1,000円
正会員: 1,500円
学生・院生: 500円
懇親会: 4,000円

タイムテーブル

1日目 2012年5月26日(土曜日)

  • 12:00 – 受付
  • 12:45 – 13:45 総会
  • 14:00 – 17:30 シンポジウムI
  • 18:00 – 20:00 懇親会

2日目 2012年5月27日(日曜日)

  • 09:00 – 受付
  • 09:30 – 12:30 一般研究発表
  • 12:30 – 13:30 昼休み
  • 13:30 – 17:00 シンポジウムII

大会テーマ

「3.11と総合人間学―人間(ヒト)・未来への選択」

シンポジウム趣意書
過去に自然的存在あったヒトは、その進化の過程で道具と言語を生み出し、自然を加工することによって自らが求める生息環境を人為的に創出し、社会的・文化的存在としての人間となった。その結果、このヒトに特殊な進化過程すなわち社会化は人間を、他の動物とは異なり社会的法則のもとでの道を歩ませ、地球生態系での支配的な地位に立たせた。そして、近代における科学・技術の発達に伴う生産力の増大は、人口増加、物質的豊かさとともに自由と人為的欲望の増大をもたらした。
しかし、その背後での自然の一方的な改造・搾取の増大は、人間みずからの存在基盤である地球環境の危機を招いている。このような近代以降の人工生態系の発展は、人間を益々自然から乖離・隔離させ、自然から生まれ人間に内包された生物としてのヒト性に極めて不自然かつ無理な人為淘汰を加えている。このような人間とヒトの矛盾が、現代においては個人の心身および社会の病理となって噴出している。
本学会は2006年に設立され、人類がこのような地球レベルと種レベルの両面で深刻な危機に遭遇していることに着目して議論を深めて来た。我々はまさにそのような状況の中で3.11に遭遇したわけである。この未曽有の自然および人為災害は、単なる想定外の出来事としてではなく、これまでの”豊かさ”と便利さを求め経済発展を優先してきた近現代人の生き方の結果として捉える必要がある。
そして3.11が、人間(ヒト)にとってより〈自然〉な生き方とは何か、真の豊かさとは何か問い直し、より深い自然観に基づいて自然と共生する新たな文明を創出することが焦眉の課題であることを、現実を持って我々人間に突き付けたといえる。
そこで、本大会では3.11を総合人間学的に考察し、新たな文明の創出を展望したい。

大会実行委員長 長谷場 健

シンポジウムI -1 「専門家の社会的責任のあり方」

「構造災」の科学社会学―発電用原子炉をめぐる決定不全性」

松本 三和夫 氏 (東京大学大学院教授(科学社会学))

コメンテーター 上柿 崇英 氏 (大阪府立大学准教授(社会哲学))

シンポジウムI -2 「科学・技術のあり方」

「3.11以降の科学技術と人間」

野家 啓一 氏 (東北大学大学院教授(哲学)、本学会顧問)

コメンテーター 山村 陽子 氏(東洋大学研究員(環境共生学))

シンポジウムII -1 「自然と人間(ヒト)のあり方」

「人間らしさの生態的基礎―己家畜化論の再検討として」

木村 光伸 氏 (名古屋学院大学教授(地域生態論・霊長類学)、本学会理事)

コメンテーター 平山 満紀 氏(明治大学准教授(社会学・身体論))

シンポジウムII -2 「文明のあり方」

「近代の人間観からアニミズム的思考へ」

佐藤 節子 氏 (青山学院大学名誉教授(法哲学)、本学会理事)

コメンテーター 太田 明 氏(玉川大学教授(教育学))